栽培ごよみ

私たちの米づくりは、季節ごとの積み重ねで成り立っています。
田植えや稲刈りだけではなく、その間の日々の管理こそがお米の品質を支えています。
ここでは、年間を通した栽培の流れをご紹介します。

【春】

育苗

3月中旬頃、播種用の器具に60度の温湯消毒を10分ほど行い、エコやまぐち50基準に沿った処理を実施。下旬に播種し、ハウス内で温度と生育を確認しながら育苗管理を行います。430枚の田んぼは、それぞれ標高が違い気温差もあるので、田植え時期を分散しています。そのため、播種・育苗も計画的に調整。

代かき

当法人の水田は、中山間地で段状に連なっています。その地形を活かし、上段の田んぼから下段への水流を造成しています。順に水が張られた後は、田んぼをかき混ぜ、土を均一に整地。2〜3日置き、土壌を沈降・安定させ、苗の活着を確実にしていきます。

【初夏】

田植え

可変施肥機とタブレット制御を組み合わせて田植えを実施。土壌中の窒素量を基準に0.2秒単位で施肥量を自動制御します。肥料ムラを抑え、田んぼごとの状態に合わせた管理を実施。長年の有機(豚糞)堆肥活用を前提とし、化学肥料は必要最小限に抑えています。田んぼの標高と品種によって田植えの時期を変えています。

【梅雨~盛夏】

防除

田植え後、約10日を目安に初期除草を実施。田んぼ条件や周辺環境に応じて、背負い式手まき・ドローン・除草ボートを使い分けます。エコやまぐち50基準に基づき、使用回数は年2回まで、ポイント管理を行いながら抑制的な運用を徹底しています。また、秋には残留農薬検査を行い、安全性を数値で確認しています。

草刈り

出穂前に畦畔の草刈りを実施。エコやまぐち50の基準により除草剤の使用が限られるため、草刈りは重要な管理作業のひとつです。田んぼ条件や傾斜に応じて、人力とラジコン式草刈り機を使い分け。作業の効率と安全性を確保しつつ、カメムシなどの発生抑制につなげています。また、畦畔に生える草花の種類から土壌の状態を読み取り、管理の参考としています。

水管理

高低差のある地形を活かし、上段から下段の田んぼへ水を流すようにして作業効率を上げています。そして水路を整備し、小区画の田んぼにも均等に配水。
田植え後や出穂前には、中干しや間断灌水を行い、稲の分げつや根の状態を確認しながら水量を調整します。土中のガスを抜き、根の健全な生育を促すため、干し加減も田んぼごとに判断。

【秋】

稲刈り・脱穀

手鎌による隅刈りで地盤状態を確認後、コンバイン作業を開始。ぬかるみや田んぼ条件を踏まえ、作業方法を調整します。刈り取りと同時に脱穀を行います。田んぼそれぞれ、標高による気温差があるので、稲刈りまでの各工程時期は田んぼごとに異なり、田んぼ単位での工程管理を最後まで徹底しています。

乾燥・籾摺り・選別

先に乾燥機内で籾を循環させ、田んぼによって異なる米の水分量を一定にしてから乾燥にかけます。この工程は、米の変質を防ぎ、品質の安定を図る勘所。その日の湿度が影響するため、循環と乾燥の加減には経験値の高いスタッフの判断が不可欠。そして籾摺り、選別へ。

保管

籾摺り・選別後、玄米を米袋に詰めます。米袋昇降機を用い、重い米袋の運搬や詰め込み作業を効率化。玄米の米袋は、低温貯蔵庫にて保管し、適正な温度管理のもとで品質を維持しています。

精米

精米室は、衛生管理を徹底しています。精米機で玄米の糠を取り除き白米にします。次に色選機に通し、カメムシによる食害や乳白米などの異物を検出して除去。袋詰めの際には、人的に異物の最終チェックをします。また、計量時においても専用計量器を導入し省力化を図りつつ、封を閉じる前に人的に計量確認をします。

出荷

当法人では、生産から精米・販売までを自社で管理。どの田んぼで収穫されたお米かを追跡できるトレーサビリティ体制を整えています。JGAP(ジェイギャップ)およびエコやまぐち50基準に基づく工程管理のもと、田んぼ単位での一貫管理出荷をしています。

【冬】

土作り

収穫後、有機(豚糞)堆肥を散布し、冬期に荒起こしを行います。堆肥は長年、継続使用をしており、微生物の働きを促すことで土壌環境を改善。pHや成分分析を行いながら、田んぼごとの状態を確認しています。すべての田んぼに継続投入することで、翌年の安定した生育を支える基盤を整えられ、また、化学肥料の抑制にもつながっています。

こうした日々の積み重ねが「むつみの農家が食べてるお米」の味と品質につながっています。

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